mRNAの革新 がん治療ワクチンの開発

COVID-19の世界的なパンデミック下で、極めて短期間でmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンが実用化に至りました。

これによりmRNAが医薬品開発のキーモダリティとして世界的に研究開発が加速しています。ドイツBioNTech社やアメリカModerna社は既に初期の臨床試験を終了し腫瘍抑制効果が報告されています。

これまで発現頻度の高い抗原がターゲットとして固定されていましたが、がん細胞で遺伝子変異によって新たに生成されたがん特異抗原である個々の「ネオアンチゲン」に基づいて個別に作られるmRNA治療薬研究が進められています。

がんワクチンには、ペプチドワクチン・核酸ワクチン・細胞ワクチン・個別化ワクチンなどがあり、日本企業を含め、開発が活発化しています。現在開発中の製品が相次いで承認されればがん治療の新たな治療の柱になることが期待されます。

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